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奇祭

群馬の寒村で不思議なお祭りがあると聞いたので、好奇心一杯の俺は、人づてに村に潜入した。18歳の秋。
13,4の子どもから老人まで、2つの村から50人ほどの人が集まっていた。
その村の長老が、フンドシ姿で上座に座り、怪しい笛の音がなり始めると立ち上がってフンドシを解いた。
それを合図に人々が動き出す。最初はね、なんだろう、若い人風に言うと、ダンスみたいなものかな。
みんな、動物の動きを真似したへんてこな踊りをして奇声を上げるんだよ。そうするとね、酒の勢いもあるのか知らんけど、
だんだんムラムラしてきたらしく男が男の尻の臭いを嗅ぎ回り出した。
気づくと、誰からともなく交わりはじめるというわけ。それでしばらく交わってお互いが果てると、今度は相手を交代してまた交わる。
それを丑三つ刻まで続けるっていう祭りなんだよな
頭巾を被った男が、笛や太鼓の音に合わせるように、ただひたすらに交わり続けるという異常な光景。
無論、頭巾を被っているせいで、お互いの素性はわかりはしないが、ともに足の踝付近につけた目印で、
お互いの住む村だけを識別し、同じ村の者同士とは交わらないという取り決めになっていたのだという。
そっと見ていた俺は、興奮しそのマグワイの中に入っていった。足に印がないのはよそ者、男は争って俺を捕まえる。

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